第3章 図書館のシステム設定を行う - Next-L Enju初期設定マニュアル
- 第3章 図書館のシステム設定を行う
第3章 図書館のシステム設定を行う
Enjuの利用を始めるにあたり,図書館のシステム設定として,次のような設定作業を行います。入力にはひらがな,カタカナ,漢字,英数字などの文字が利用できます。ただし,半角カナは使用できません。
- 図書館全体の設定
- 個々の図書館の設定
- 本棚
- 利用者情報・貸出区分とその関係
- 資料の種類と貸出区分との関係
- 催し物の種類
- 書店
- 検索エンジン
3-1 図書館全体の設定をする
3-1-1 設定項目
- 名前 :図書館の全体名称を入力します。図書館からのお知らせメールのFromなどに使用されます。
- 表示名 :画面に表示する名称を入力します。本システムのヘッダなどに表示されます。
- メール :図書館のメールアドレスを入力します。図書館からのお知らせメールのFromなどに使用されます。
- URL :図書館のURLを入力します。資料の表示画面のURLなどに使用します。
- ログイン画面でのメッセージ :表示したいメッセージを入力します。
- 検索結果の最大件数 :検索したときに表示する最大の件数を表します。「0」と入力したときは上限なしを表します。検索結果の全レコードIDをブラウザに保存するため、上限を設定できるようにしてます(ブラウザによって5MBや10MBなどと異なりますが、いずれにしても上限が決まっているため)。
- 書影の取得元 :書影を取得するサービス(例:「Google」)を選択します。(※現在は、GoogleBooksの みですが、将来的には、amazon.com、紀伊国屋書店等から選べるようにする予定です)
- 色 : タイトルの色(標準では青)などを変更する場合に入力します。値はRGBで指定します。
- Enjuの標準設定の色
- table_border(表の枠線): 2779aa
- table_line1(表のセルの塗りつぶし色1): ffffff
- table_line0(表のセルの塗りつぶし色2): d7ebf9
- header_title(タイトルの色): 5970B2
- オレンジ基調の例
- table_border: f8ad6f
- table_line1: ffffff
- table_line0: fdefe9
- header_title: f79646
- Enjuの標準設定の色
- LANとして扱うネットワーク :ネットワークの名称を入力します。ここで指定することによってこのEnjuにアクセスできるIPアドレスを制限することができるようになります。
- 管理用として扱うネットワーク :ネットワークの名称を入力します。ここで指定することによって特定のIPアドレスからのアクセスのみAdministrator権限やLibrarian権限での作業ができるように制限ができるようになります。
- 注記 :注意事項や特記事項などを入力します。
- 国と地域 :▼をクリックし,リストから選択します。利用者の住所の国と地域のデフォルトを指定できます。※現在この値は使用していません(Next-L Enju Leaf 1.1.0.rc9)。
3-1-2 設定方法
1. [図書館の管理]メニューから[システムの設定]を選択します。
2. [図書館全体の設定]をクリックします。
3. [編集]をクリックします。
4. [メール]以外のすべての設定項目に必要事項を入力し、[更新]ボタンをクリックして,設定内容を更新します。
5. 設定が登録され,[図書館全体の設定の表示]画面が表示されます。[メール]を編集するため、右メニューの[編集]をクリックします。
6. メールの[編集]リンクをクリックします。
7. メールアドレスを修正し、[更新する]ボタンをクリックします。
3-1-3 フッタの内容を変更する
Enju の画面の一番下の表示(フッタ)を変更する方法を説明します。 図書館の所在地や電話番号、クレジットなどを書きたいときに使用します。 設定する画面がないため、これはサーバー上の作業をする必要があります。
やり方の詳細については、インストールマニュアルの「10-3 フッターをカスタマイズする」を参照してください。
3-2 個々の図書館を設定する
図書館の案内ページで表示される情報及び、検索結果等で表示される図書館名を登録します。
3-2-1 設定項目
- 名前*:図書館の名称を入力します。TSVファイルを使った所蔵のインポートなどに図書館を表す名前として使用します。
- 短縮表示名:短縮した名称を入力します。短縮して表示したい箇所で使用される表示名です。
- 表示名*:画面に表示する名称を入力します。一般的にはこちらの表示名を使用します。
- ISIL*:図書館及び関連組織のための国際標準識別子を入力します。
- 国と地域:▼をクリックし,リストから選択します。
- 郵便番号*:図書館の所在地の郵便番号を入力します。
- 都道府県*:図書館の所在地の都道府県名を入力します。Google Map で地図表示をする際にも利用されます。
- 市町村*:図書館の所在地の市町村名を入力します。Google Map で地図表示をする際にも利用されます。
- 番地*:図書館の所在地の番地を入力します。Google Map で地図表示をする際にも利用されます。
- 電話番号1*:図書館の電話番号を入力します。
- 電話番号2*:図書館の電話番号を入力します。
- ファックス番号*:図書館のファックス番号を入力します。
- 請求記号の列数:請求記号で利用する列数を入力します。背ラベルの表示に使用します。
- 請求番号の区切り文字:請求記号に利用する区切り文字を入力します。背ラベルの表示に使用します。
- 開館時間*:図書館の開館時間を選択します。
- 注記*:注意事項や特記事項などを入力します。
「*」がある項目については、図書館の情報表示のページで表示される情報になります。
3-2-2 設定方法
1. [図書館の管理]メニューから[システムの設定]を選択します。
2. [図書館]をクリックします。
3. [図書館の新規作成]をクリックします。
4. 設定項目に必要事項を入力し、[登録する]ボタンをクリックして,設定内容を登録します。
5. 「図書館は正常に作成されました」と表示され、図書館が作成されます。
【Memo】
1.1.0および1.1.1の場合でプロキシ環境でお使いの場合、地図が表示されないことがあります。 その場合は、以下を実行してください。
$ cd enju $ rails g geocoder:config
詳細は issue #727を参照してください。
【Memo】 [請求記号の列数]、[請求記号の区切り文字]を設定すると 「資料の表示」の右に請求記号が背ラベルのように表示されます。 次は、請求記号の列数を 3 、請求記号の区切り文字を || とし、 請求記号「015.2||ハ||1」を表示した例です。
注:次の条件でのみ、背ラベルが表示されます。
- ログインしている
- 図書館に請求記号ルールが設定されている
- 当該資料の所蔵が登録されている
- 所蔵資料の「請求記号」が [請求記号の列数]と[請求記号の区切り文字]のルール通りに入力されている
- 所蔵資料の本棚が「World Wide Web」(ブックマーク用)以外である
- 所蔵資料の所蔵のステータスが「在架(利用可能) 」「貸出中」「再配架待ち」のいずれかである
- 所蔵資料の利用制限が「返却不要」「長期期間貸出」「通常期間貸出」「短期期間貸出」「複製不可」 「一夜貸出のみ」「貸出更新不可」「監督下でのみ利用可」「学期間の貸出」「利用者の署名が必要」のいずれかである
- ログインしているユーザーの所属図書館のもののみ表示する (例:所属図書館Your library だったらYour libraryのもののみ)
3-3 本棚を設定する
3-3-1 設定項目
- 名前:本棚の名称を入力します。TSVファイルを使った所蔵情報のインポートなどに本棚を表す名前として使用します。
- 表示名:画面に表示する名称を入力します。
- 閉架:閉架の場合にチェックを入れます。本棚の一覧画面で「閉架」と表示されるようになります。
- 注記:注意事項や特記事項などを入力します。
- 図書館:▼をクリックし,リストから選択します。
- ここで表示される図書館のリストは,「3-2 個々の図書館を設定する」で設定します。
3-3-2 設定方法
1. [図書館の管理]メニューから[システムの設定]を選択します。
2. [本棚]をクリックします。
3. [本棚の新規作成]をクリックします。
4. 設定項目に必要事項を入力し,[登録する]ボタンをクリックして,設定内容を登録します。
【Memo】本棚の一覧の見方
表の各行が一つの本棚をあらわしています。例えば、「きり閉架1」は本棚の「表示名」を、「kiri_closed」は本棚の「名前」を、「きり図書館」は当該本棚がある図書館の「表示名」を、「kiri」その「名前」をあらわしています。 「閉架」にチェックを入れた場合は、「図書館」列に「閉架」が表示されます(例 「きり閉架1」に「閉架」を表示)。 右側に「図書館」で絞り込みをするためのリンクがあります。たとえば、上の画像の例ですと、「きり図書館」のリックをたどると、「きり図書館」の本棚の「きり閉架1」「kiri_default」「きり本棚1」のみが表示されるようになります。
3-4 利用者グループを設定する
3-4-1 設定項目
- 名前:利用者グループ名を入力します。
- 例えば、一般利用者、在勤・在学利用者、団体利用者など利用者をグループに分けて区別したい場合に入力します。
- 「3-6 利用者グループと貸出区分の関係を設定する」で,利用者グループごとに貸出の設定などを設定することができます。
- 貸出については「3-5 貸出区分を設定する」「5-2 貸出状態を作成する」などで設定します。
- 表示名:画面に表示する名称を入力します。
- 新規ユーザの有効日数:図書館カードの有効日数を数値で入力します。
- 貸出期限の何日前に督促を送るか:「何日後に返却日を通知するか」を数値で入力します。
- 貸出期限の何日後に督促を送るか:「返却日を何日過ぎたら通知するか」を数値で入力します。
- 貸出期限が切れた後に何回督促を送るか:「返却日を過ぎた通知を何回送るか」を数値で入力します。
- 注記:注意事項や特記事項などを入力します。
3-4-2 設定方法
1. [図書館の管理]メニューから[システムの設定]を選択します。
2. [利用者グループ]をクリックします。
3. [利用者グループの新規作成]をクリックします。
4. 設定項目に必要事項を入力し,[登録する]ボタンをクリックして,設定内容を登録します。
3-5 貸出区分を設定する
3-5-1 設定項目
- 名前:貸出区分名を入力します。
- 貸出日数や貸出数の制限などは,「3-6 利用者グループと貸出区分の関係を設定する」で,利用者グループごとに貸出の設定などを設定することができます。
- 表示名:画面に表示する名称を入力します。
- 注記:注意事項や特記事項などを入力します。
3-5-2 設定方法
1. [図書館の管理]メニューから[システムの設定]を選択します。
2. [貸出区分]をクリックします。
3. 右メニューの[貸出区分の新規作成]をクリックします。
4. 設定項目に必要事項を入力、[登録する]ボタンをクリックして,設定内容を登録します。
3-6 利用者グループと貸出区分の関係を設定する
3-6-1 設定項目
- 利用者グループ:▼をクリックし,リストから選択します。ここで表示されるリストは,「3-4 利用者グループを設定する」で設定します。
- 貸出区分:▼をクリックし,リストから選択します。ここで表示されるリストは,「3-5 貸出区分を設定する」で設定します。
- 貸出数の上限:貸出数を数値で設定します。
- 貸出期間:期間を数値で設定します。
- 貸出更新回数の上限:回数を数値で設定します。
- 予約冊数の上限:冊数を数値で設定します。
- 返却日を閉館日の前日にする:クリックしてon/offを切り替えます。この項目がオンになっている場合、返却日は通常返却日の前日になり、オフになっている場合は通常返却日の翌日に設定されます。
- 注記:注意事項や特記事項などを入力します。
3-6-2 設定方法
1. [図書館の管理]メニューから[システムの設定]を選択します。
2. [利用者グループと貸出区分の関係]をクリックします。
3. 右メニューの[利用者グループと貸出区分の関係の新規作成]をクリックします。
4. 設定項目に必要事項を入力し、[登録する]ボタンをクリックして,設定内容を登録します。
3-7 資料の形態と貸出区分の関係を設定する
3-7-1 設定項目
- 資料の形態:▼をクリックし,リストから選択します。ここで表示されるリストは,「5-1 資料の形態を作成する」で設定します。
- 貸出区分:▼をクリックし,リストから選択します。ここで表示されるリストは,「3-5 貸出区分を設定する」で設定します。
- 注記:注意事項や特記事項などを入力します。
3-7-2 設定方法
1. [図書館の管理]メニューから[システムの設定]を選択します。
2. [資料の形態と貸出区分の関係]をクリックします。
3. 右メニューの[資料の形態と貸出区分の関係の新規作成]をクリックします。
4. 設定項目に必要事項を入力し、[登録する]ボタンをクリックして,設定内容を登録します。
3-8 催し物の種別を設定する
催し物(お知らせ)の登録機能およびカレンダー表示機能で、休館日以外の催し物の種別(例:お話会、蔵書点検など)が必要なった場合に必要になる設定です(参照:「運用マニュアル:第7章 休館日と催し物を登録する」。
3-8-1 設定項目
- 名前:催し物名を入力します。
- 表示名:画面に表示する名称を入力します。
- 注記:注意事項や特記事項などを入力します。
*催し物については,既存のデータファイルを指定して読み込むインポート機能が利用できます。「運用マニュアルの7-2-2 催し物のデータをインポートする」を参照してください。
3-8-2 設定方法
1. [図書館の管理]メニューから[システムの設定]を選択します。
2. [催し物の種別]をクリックします。
3. 右メニューの[催し物の種別の新規作成]をクリックします。
4. 設定項目に必要事項を入力し、[登録する]ボタンをクリックして,設定内容を登録します。
5. 「催し物の種別は正常に作成されました。」と表示され、催し物の種別の作成が完了します。
3-9 予算種別を設定する
所蔵情報の登録の際に、予算の区別(寄贈など)を登録したい場合に必要になります。詳細は運用マニュアルの「4-3 所蔵情報を登録・一覧表示する」を参照してください。
3-9-1 設定項目
- 名称:予算種別の名称を入力します。
- 表示名:表示名を入力します。
- 注記:注意事項や特記事項などを入力します。
3-9-2 設定方法
1. [図書館の管理]メニューから[システムの設定]を選択します。
2. [予算種別]をクリックします。
3. 右メニューの[予算種別の新規作成]をクリックします。
【Memo】入力済みの設定内容を変更する場合は,表の最終列に表示されている「編集」を,削除する場合は「削除」をクリックします。 一覧表示の表示順序を変更するには,表の1列目に表示されている↑または↓をクリックして行を入れ替えます。
4. 設定項目に必要事項を入力し、[登録する]ボタンをクリックして,設定内容を登録します。
3-10 書店を設定する
所蔵情報の登録の際に、どの書店から購入したかを登録したい場合に必要になります。詳細は運用マニュアルの「4-3 所蔵情報を登録・一覧表示する」を参照してください。
3-10-1 設定項目
- 名前:書店名を入力します。
- 郵便番号:書店の所在地の郵便番号を入力します。
- 住所:書店の所在地の住所を入力します。
- 電話番号:書店の電話番号を入力します。
- ファックス番号:書店のファックス番号を入力します。
- URL:書店のWebサイトのURLを入力します。
- 注記:注意事項や特記事項などを入力します。
3-10-2 設定方法
1. [図書館の管理]メニューから[システムの設定]を選択します。
2. [書店]をクリックします。
3. 右メニューの[書店の新規作成]をクリックします。
【Memo】入力済みの設定内容を変更する場合は,表の最終列に表示されている[編集]を,削除する場合は[削除]をクリックします。 一覧表示の表示順序を変更するには,表の1列目に表示されている↑または↓をクリックして行を入れ替えます。
4. 設定項目に必要事項を入力し、[登録する]ボタンをクリックして,設定内容を登録します。
3-11 メッセージテンプレートを設定する
予約を受け付けた時や、書誌のエクスポートが完了したときなどに、 システムから送られてくるメッセージの定型文を変更できます。
3-11-1 設定項目
- 状態:メッセージの内容を示す状態を入力します。
- 言語:▼をクリックし,リストから選択します。
- タイトル:メッセージを表示するときのタイトルを入力します。
- 本文:メッセージの本文を入力します。
3-11-2 設定方法
1. [図書館の管理]メニューから[システムの設定]を選択します。
2. [メッセージテンプレート]をクリックします。
3. 設定したい項目の[編集]をクリックします。
4. 設定項目に必要事項を入力し、[更新する]ボタンをクリックして,設定内容を更新します。
3-12 検索エンジンを設定する
検索エンジンを設定すると、資料を検索したときにヒット件数が0件だった場合に、同じ検索語で別のデータベース(検索エンジン)に検索をすることができるようになります。 次の図は、ヒット件数が0件だったときの画面を表しています。ここでは、3つの検索エンジン(NDL Search, amazon.co.jp, CiNii Books)を表示しています。
3-12-1 設定項目
- 名前:検索エンジンの名称を入力します。
- URL:URLを入力します。(入力必須)
- ベースURL:ベースURLを入力します。
- HTTPメソッド:▼をクリックし,リストから選択します。
- クエリパラメータ:URLに追加するパラメータを入力します。
- 追加のパラメータ:URLに追加するパラメータを入力します。
- 注記:注意事項や特記事項などを入力します。
3-12-2 設定方法
1. [図書館の管理]メニューから[システムの設定]を選択します。
2. [検索エンジン]をクリックします。
3. 右メニューの[検索エンジンの新規作成]をクリックします。
4. 設定項目に必要事項を入力し、[登録する]ボタンをクリックして,設定内容を登録します。
5. 以下はその他の検索エンジンの設定例です。
- 名前: NDL Search
- URL: http://iss.ndl.go.jp/
- ベースURL: http://iss.ndl.go.jp/books
- HTTPメソッド: get
- クエリパラメータ: any
- 名前: amazon.co.jp
- URL: http://www.amazon.co.jp/
- ベースURL: http://www.amazon.co.jp/s?
- HTTPメソッド: get
- クエリパラメータ: field-keywords
- 追加のパラメータ: url=search-alias=aps
- 名前: CiNii Books
- URL: http://ci.nii.ac.jp/books/
- ベースURL: http://ci.nii.ac.jp/books/opensearch/search
- HTTPメソッド: get
- クエリパラメータ: q
- 追加のパラメータ: format=html
3-13 その他の機能
Enjuでは,システムの設定は管理者権限を持つアカウントで設定します。システムの設定以外にも,個人情報に関わることなどは,管理者権限で行うように設定されています。
管理者権限では,次のような設定・閲覧機能を持っています。
3-13-1 システムの設定以外でも管理者権限で設定・閲覧する機能
- 返却済み貸出履歴の一覧
- 図書館員のプロフィール変更
- 権限変更
- 操作履歴一覧の表示